(6)中島英幸氏

●皆と同じ目線になれる

「菩薩型」ファシリテーターを育成したい

  中島氏は、これまで社内で取り組んできた自身の活動を「商店街の活性化」に例える。

 「商店街が活性化したからといって、商品の売上には直結しません。売るのはそれぞれの商店の責任であり、それぞれの商店がどうやって魅力ある商品を売るかを考えることが不可欠です。それでも、元気でない商店街に行きたいと思いますか?やはり商店街の活性化は十分条件ではないですが必要条件でしょう。だからこれからも活性化を続けていきたいと考えています」

 社外での活動も活発だ。

 「コミュニケーションがダイナミックに起こることが必要だと思い、まずは社内でそのきっかけをつくってきましたが、今後は競合他社が対話できるようなことや、複数のコミュニティがダイナミックにつながるようなこともやっていきたい。そのためには、つなげる人の育成が必要なので、『最高の居場所』の中にファシリテーション塾を立ち上げて、半年毎に30人ぐらいの塾生を育成しています」

 中島氏によれば、ファシリテーターには「如来型」と「菩薩型」の2種類がある。如来型は、ステージの上に立ち、燦然と輝きながら皆を激励するスター・タイプ。それに対して菩薩型は、「私も不完全でちっぽけな存在ですが、一緒に頑張っていきましょう」と皆と同じ目線で働きかけ、引き出すタイプだ。中島氏は「菩薩型ファシリテーター」を育てていきたいという。

 「組織がフラット化している現在は、皆と同じ目線になれるファシリテーターが必要です。そういう人の前で、人は初めて胸襟を開ける。胸襟を開くことができれば、自立的、主体的に行動を起こせるようになり、それが未来をつくることにつながる。だから、私は皆が菩薩型ファシリテーターになればいいのではないかと思っています」

                                  (中島氏の回終わり)

【プロフィール】
なかじま・ひでゆき
NECにて広報業務の傍ら、対話文化づくり促進のため、社内外で場作りやファシリテータ育成や研修講師を行っている。社内では3000人の対話集会を実行、社外では400人を超す「最高の居場所」コミュニティの代表。ファシリテーション塾という「中島祟昴」というペンネームで共著『私が会社を変えるんですか?』(日本能率協会マネジメントセンター/刊)がある。

 

 


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