(1)堺 寛氏

ザ・チェンジ・エージェント<実践編>

  ~人の心に火を点け 現場から組織・社会を変える人たち~

  高い意識と志を持ち、ビジョンの実現を目指して奮闘するリーダーがいる。既存の枠組みに囚われず、組織、仕組み、社会に化学反応を起こし、より良い方向へと変革しながら前進してゆく人たち。彼らをチェンジ・エージェント(変革の促進者)と呼ぶ。
 自在(株)ホームページの特別企画として、毎月一人ずつ、チェンジ・エージェントの活動、想いを取り上げてご紹介していきます。
 

新たな価値を生み出すために

人と人をつなぐのが自分の役割

【前編】

NTTソフトウェア株式会社人事部 
担当課長 

堺 寛 氏

 
  個人の持つ知恵やノウハウを組織で共有するための仕組みであるナレッジマネジメント。NTTソフトウェアは、2001年にいち早くこの仕組みを導入。「知恵DAS(ちえだす)」という名称で社内に定着させ、成果を上げたことから、当時大きな注目を集めました。現在も全社的なインフラとして利用されている この仕組みを、現場からボトムアップでつくり上げた中心人物が、堺寛さん(41歳)です。どんな思いで知の共有の仕組みを構築したのかを伺いました。
(ライター:増田忠英)


● ナレッジマネジメントの

   機運が高まる


  知恵DASはイントラネット上に設けられたウェブサイトである。困り事を抱える社員が質問を書き込むと、その分野のエキスパートが回答するという仕組み で、そのやりとりは他の社員からも参照可能だ。質問も回答も社員の自主性に委ねられており、質問者は回答をもらったら、自らの「助かり度」を回答者に フィードバックする。このスタイルが社員に受け入れられ、今では、社員にとってなくてはならないシステムになっている。

 現在は人事部に所属する堺氏だが、知恵DASに関わる前は、システム開発の第一線で活躍するSEの一人だった。

  「当時は100人ぐらいの開発部門に所属し、4、5人の小さなチームのリーダーをやっていました。その頃感じていたのが、社内での情報や知識、ノウハウ共 有の必要性でした。社内に似たような技術を使っている人間がたくさんいるにもかかわらず、組織やお客様が異なるために、なかなか類似の事例が共有できな い。そこで、まずは部内の情報共有から始めようと思い、ウェブを利用した仕組みを作ることから始めました」

 折しも「ナレッジマネジメント」という言葉が流行り始めていた時期。社内でも、当時の社長(鶴保征城氏)が「知力企業」というスローガンを掲げ、知の共有に取り組む機運が高まっていた。そんな中で、堺氏もその必要性をひしひしと感じていた。

  堺氏がナレッジマネジメントに関心を持つきっかけになったのは、たまたま本業で関わった「CSCW(Computer Supported Cooperative Work)」だった。コンピュータを利用した共同作業の研究に携わることで、グループウェア(ネットワークを利用した情報共有のためのソフトウェア)と出 合い、「これを社内で利用すると面白いことができるのではないか」と考えるようになる。

 

 


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